自転車のことインデックスへ｜屋根裏部屋インデックスへ 折りたたみ自転車で行ったところ(110) 旧中山道：巣鴨〜大宮 2007年5月4日 自宅→南行徳駅−[東西線]→大手町−[都営三田線]→巣鴨駅→国道１７号→西巣鴨から旧中山道→旧板橋宿→国道１７号→志村坂上→舟渡→戸田橋→旧蕨宿→旧中山道→浦和駅西→浦和橋→北浦和→与野→さいたま新都心駅前→氷川参道→氷川神社→大宮公園→大宮第二公園→芝川沿い→新橋→中央通り→大宮駅−[京浜東北線]→東京・・大手町−[東西線]→南行徳駅→自宅 （青文字：走行、赤文字：輪行） 走行距離：約33km
ゴールデンウィーク第２弾もポタリングで行くことにして、今回は旧街道を走ってみることにしました。 走るルートは旧中山道。現国道の中山道に沿って旧道が多く残っている区間である、巣鴨から大宮まで走ることにしました。都営三田線の巣鴨まで輪行してスタート。 ところが最初から難関が待ち受けていました。巣鴨駅前は人、人、人。しかも年を取った人が多い。 巣鴨はおじいちゃん、おばあちゃんの原宿と言われるほど、年配の人が多く集まるというのは聞いてはいました。ところが、巣鴨で降りたことがこれまで全然なかったので、巣鴨のどのあたりがそうなのか、全く知らなかったのです。
	地蔵通り それが巣鴨の地蔵通りでした。そしてまた、この地蔵通りが旧中山道でもあります。 ゴールデンウィークというのも手伝ってか、あまりに人が多いので、とても自転車では入って行けそうにはありません。しょうがないので、最初は現中山道の国道１７号を走ります。
	豊島市場の前あたりから一度、国道を離れ地蔵通りに出てみました。だけど、ここもまだ人が多すぎ。しょうがなく、国道に戻ります。
	ようやく旧中山道へ 都電荒川線を越えた少し先で旧中山道のほうへ。そこは西巣鴨で、通りの名前も庚申塚通りとなっています。 人も少なくなって、ようやく自転車でも走れるようになりました。
	埼京線を板橋駅近くの踏切で越え、さらに進むと国道１７号と交差します。その先が旧板橋宿。 国道の上には高速道路の高架。
	旧板橋宿 国道を渡ったところが旧板橋宿の入口。 通りの上に渡された入口を示す看板にも「板橋宿」の名が。
	脇のビル１階の壁面にも板橋宿の案内が設置されていました。
	通りは地元の人が行き交うふつうの商店街。
	途中で見かけた花の湯という銭湯。なかなか立派な構えの建物です。
	板橋 道はやがてゆるい下りになります。これは石神井川の谷にさしかかったため。 そして石神井川を渡る橋が”板橋”。板橋という地名の元になった橋です。 板橋という名前は、江戸時代は木製の橋−つまり板を渡して掛けた橋というところから来ているということです。
	板橋の脇には日本橋からの距離を書いた、昔風の道標が建てられ、また案内板も設置されていました。
	現国道へ 旧板橋宿を抜けたあたりで、現中山道の国道１７号と合流します。 国道上の高速道路は、ちょうどその場所で分かれていきます。高架下のうっとうしい雰囲気のところを走らなくてよかったのは幸い。
	志村一里塚 しばらく走ると現れるのが志村一里塚。 江戸時代に街道にあった一里塚はほとんどが姿を消していった中で、史跡として現在まで保存されているものです。 （都内ではここと西ヶ原の２箇所だけということ）
	道路の反対側にも同様に一里塚がありました。 昔の街道は今の国道ほど幅がなかったでしょうから、恐らくどちらか一方は（あるいは両方とも）、元の位置から移設されているのではないかと思われます。
	志村坂上 地名が示すように、ここから武蔵野台地を下り荒川沿いの低地へと向かう坂が始まります。
	舟渡 荒川の手前に来ました。道路標識に舟渡という地名が見えます。 大きな川に橋を架けなかった江戸時代には、ここに中山道の渡し船があったことから付いた地名でしょう。
	戸田橋 戸田橋で荒川を渡ります。すぐ脇を通っているのが、東北新幹線と埼京線。 下の写真が荒川の河川敷。
	曲尺手高架橋 戸田橋を渡り終わったところで、こんな標識がありました。 曲尺手は「かねのて」という読みです。これは古い街道に多く作られていた鍵型に曲げた道のこと。行徳街道も、今でもそうした形が残っています。 この場所は今は鍵型にはなっていませんが、かつてはそうだったのでしょう。その部分に今の戸田橋へ上る高架を作ったので、その名前が「曲尺手高架橋」になったと思われます。 鍵型にした道の作りは、「鍵型街道」、「鍵みち」、「鍵の手」、「曲の手（かねのて）」、「矩の手（かねのて）」、「枡形」という呼び方をこれまで聞いたことがありますが、「曲尺手」と書くのは今回始めて見ました。
	旧蕨宿 戸田橋を渡り終わって約２キロ。ふたたび旧中山道が現国道から分かれます。そこが旧蕨宿の入口。 入口には旧蕨宿であることを示す標識、そして下の写真のように道標が建てられていました。
	旧蕨宿内の旧中山道です。 今回走った区間では、旧街道を意識した整備が一番行われていた場所でした。
	旧蕨宿あたりで昼にしようかと思っていたのですが、都合良くうなぎ屋が現れました。今井という店で、看板には創業二百数十年と書かれていました。 これが店内のようす。１階はテーブルだけだけど、３名以上の予約用の座敷が２階にあるということでした。 食べたのはうな重でした。 大宮にかけての旧中山道に沿った地域は、”見沼田圃”の低地でうなぎがよく獲れたため、古くからのうなぎ屋が多いということです。
	この旧街道沿いには歴史民俗資料館があり、その前には本陣跡の碑や案内が設けられていました。
	旧街道沿いの古くからの集落というと、老舗という感じの呉服店によく出会う印象があります。蕨宿にも、建物は新しいが、老舗の雰囲気を持つ呉服店がありました。
	こちらは古い商家そのままの薬局。
	三学院 旧蕨宿内で脇道を見ると、向こうのお寺へ向かって人が行き交う光景。何か面白いものがあるのかと向かってみました。 そこは三学院というお寺。 左の写真がそのお寺の鐘楼と三重の塔。
	そしてこれが本堂。立派な本堂ですが、お寺自体が目的で人が集まっているのではないようす。
	人が流れていく方へ向かうと、お寺が経営する幼稚園が隣接してありました。大きな藤棚があって、今がちょうど満開の時期。それで、園内が一般公開されていたのでした。
	焼米坂 旧蕨宿を離れると、旧中山道は一度、現国道の西側に出てふたたび東側に戻り、浦和方面へと向かいます。 その途中に焼米坂という坂が現れます。ここで、荒川沿いの低地から浦和・大宮方面への台地上へ。
	調神社 浦和まで来たところで、道沿いに大きな鎮守の森が現れました。ここは調神社。 調神社の読み方ですが、「しらべじんじゃ」ではなく「つきじんじゃ」だそうです。地元では、「つきのみやじんじゃ」と呼ばれることもあるということ。
	その調神社境内へ入り、お参りしたあとベンチで一休み。 拝殿前にはお宮参りの家族が次々と訪れる姿が見られました。
	浦和橋 浦和駅西口へ入る交差点を過ぎます。しばらくは車道に路上駐車が多く、歩道も人が多くて走りにくい区間となります。 そして宇都宮線・高崎線・京浜東北線を越えて、その東側へ。地図を見ると、このＪＲを渡る橋にも名前があって、それが浦和橋でした。
	ＪＲに沿って北へ ＪＲの線路を越えると、あとはＪＲ沿いに大宮へ。 駅に近いところは、信号で曲がろうとする車が並んだり、路上駐車が多かったりして走りにくくなります。写真は北浦和付近。
	ところが駅と駅との間は、打って変わって閑散とした雰囲気。
	さいたま新都心 与野あたりまで来ると、前方線路越しにさいたま新都心の大きな建物群が見えてきます。
	氷川参道 さいたま新都心駅前を過ぎた少し先で、大宮の氷川神社の参道入口があります。写真が一の鳥居。 大宮は駅そばのショッピングセンターに入ったりしたことがあるぐらいで、街がどんなだか全然知らないです。なので、今回は氷川参道を通って、その氷川神社のほうへ行ってみることにしました。
	一の鳥居から神社まで２キロあまり並木が続く、長い参道です。
	大宮駅正面からの道と交差した先が二の鳥居。 このあたりまで来ると、急に前方から人が大勢歩いてきました。何かのイベントでもあったのか？ 氷川神社に隣接して大宮公園があり、そこには大宮競輪場、それに野球場やサッカー場などの競技場があります。歩いてくる人たちの雰囲気からすると、競輪が終わってその帰りの人たちだったのでしょう。だけど、制服姿の高校生らしい姿も混じっていました。まあ、こちらは競輪ではなく練習試合が終わった帰りだったのでしょう。
	氷川神社 氷川神社に到着。せっかく来たのだからお参りをしてきます。下乗の看板が出ていた門のところに自転車を止めておき、境内へ。 これは境内にあった能舞台。
	能舞台の向こう側が氷川神社の拝殿です。 歩いていくと、礼服を着た人が目に付いたので、神前式の結婚式も行われていたようです。
	大宮公園 神社に隣接する大宮公園に行き、トイレ休憩。だけど、人が多くて腰を下ろして休めそうなところもないので、東に３００〜４００ｍ離れた大宮第二公園へ行きます。そこのレストハウスの自動販売機でアイスクリームを買って休憩。
	芝川 大宮第二公園の東側には芝川が流れています。公園内には増水時の遊水池も作られていました。 この川沿いにしばし南下し、大宮駅方面へと向かう道に入ります。
大宮駅に到着しました。ここから輪行して帰宅。 だけど、旧街道というのはのんびり走るにはよいコースです。
(Newly added:2007年5月27日) 自転車のことインデックスへ｜屋根裏部屋インデックスへ