●年の瀬の週末

今年２０２５年も残りわずかとなってきました。恒例となっている市川市内の駅など主要スポットでのイルミネーションも灯され、このあとクリスマス、大晦日、新年と世の中が賑わう行事が続きます。
ベッドタウンである行徳地域は都内の繁華街のような人出はありませんし、また１２月２０日（土）の夜はあいにくの雨となってしまいました。ですが、駅や周辺の飲食店が集まるエリアは週末を地元で過ごす人たちで、そこそこ賑わっていました。
写真：１２月２０日（土）午後７時頃～午後７時半頃

行徳駅。南口側の樹木にはイルミネーションが灯されています。（なお、今年は北口側のイルミネーションは点灯されていません。）

行徳駅前二丁目の南中央商店街で、飲食店（主に飲み屋）が並ぶエリア。

●江戸川水閘門改築工事の始まり

旧江戸川で、江戸川放水路との分流箇所からすぐ下流にある江戸川水閘門は、洪水の防止や海からの塩分の遡上を防ぐための施設であり、行徳を含む広い地域の重要なインフラのひとつです。完成は１９４３年（昭和１８年）ですでに８０年が過ぎ、老朽化が進んでいました。水門、そして水位差があるため船の通行用に作られた閘門とも機械的な仕組みであるゲートの動作不良が多くなり、また構造物のコンクリート部分も劣化が進んでいるということです。そのため、現在のものに変わる新しい水閘門が作られることになりました。
改築に向けての式典が１２月７日（日）に行われたとのこと。なお、工事はすでに始まっています。また、水閘門のそばに広報施設が作られ公開されています。その工事のようすや広報施設を見に行ってきました。
写真：１２月１２日（金）午前１１時頃～午後１２時頃

※当サイトのこれまでのコンテンツではこの水閘門のことを、単に”水門橋”と呼んだり、あるいは”篠崎水門”、”篠崎水閘門”、”篠崎の水閘門”などの通称で呼んできましたが、正式な名称は”江戸川水閘門”です。今後はこの呼び方に統一していきます。

下新宿の旧江戸川堤防から見た江戸川水閘門。向かって左が閘門、右が水門です。水門の前には川の中に作業の足場が作られクレーンが立ち、すでに工事が始められています。	行徳橋南詰から江戸川放水路の堤防上の道を行くと旧江戸川の江戸川水閘門に到達します。水閘門手前の川沿いの土地は国土交通省江戸川河川事務所江戸川河口出張所の管理地で、一般の人は立入禁止になっています。その一角、水閘門のすぐそばに広報施設が作られています。（写真で左のほうの看板が立っているところがその入口）
江戸川水閘門広報施設EKOMO。看板の向こうに見える平屋の建物です。この施設の範囲は立ち入りができます。なお、現時点で開館時間は月曜日から金曜日の9:00～16:00。通常、土日祝日は閉館だが、祝日に開館する場合があるとのこと。	広報施設EKOMOの内部。パネル展示が主ですが、奥のディスプレイで動画も流れていました。写っているほうの反対側が川ですが、そちらはガラス張りになっていて工事のようすや水閘門を見ることができます。

EKOMOの展示資料に完成までの工程についてのものがありました。あくまでも現時点での予定ですが、すべてが完成するのは２０３３年（令和１５年）ということです。それまでどのような段階を経ていくのかは、おおよそ以下のようになります。

水閘門の江戸川区側の入口そばに写真のような”江戸川水閘門リニューアル”の案内板が設置されています。	その案内板に工事後（現閘門撤去前）のイラストが載っていました。これが分かりやすいと思ったので、この画像をベースに工事がどのように進むのかを見て行きます。
本体工事（Ｉ期）で新しい閘門の部分が作られます。現閘門は右岸（江戸川区側）にありますが、新しいものは左岸（市川市側）になります。この工事が２０２８年（令和１０年）までの予定。	すでに始まっている工事は、まさにイラストに描かれた新しい閘門ができる部分で行われています。
本体工事（ＩＩ期）で新しい水門が作られます。これが、２０３１年（令和１３年）までの予定。なお、新しい水門と閘門は現在の水門部分の川幅にまとめられるもよう。	イラストは現閘門撤去前のものですが、新しい水閘門が使われるようになったら現閘門（それに現水門も）は撤去されます。さらに現閘門部分の水路は埋め戻し、そして護岸などの整備が行われるということです。そのすべてが終わる予定が２０３３年（令和１５年）とのこと。

今後、工事が進めば水閘門の風景も変わっていくことになります。なので、今の時点の姿を記録しておくことにしました。

下流側から見た水門部分（広報施設EKOMOの建物前から）。	上流側から見た水門部分（江戸川区側の河川敷から）。
下流側から見た閘門部分（下新宿の旧江戸川堤防から）。	上流側から見た閘門部分（江戸川区側の河川敷から）。

●漁港朝市と冬晴れの海の風景

昨年２０２４年あたりから塩浜一丁目の市川漁港を会場に、漁港朝市が行われるようになりました。
主催は市川市漁業協同組合（→公式サイト／公式X）で、おおよそ月に一度の割合で行われています。
１２月７日（日）の午前中（８時～１１時、飲食は１２時まで）にも行われ、当サイト作者は今回初めて訪ねてみました。
写真：午前１０時頃～午前１０時１５分頃

物流施設が並ぶ埋め立て地の道路から少し低くなっている、港の岸壁を会場に行われています。	岸壁のテントでは市川産の水産物や農産物などの販売。
漁船による三番瀬クルーズも行われていました。出航待ちの船。	岸壁から上がった道路側ではテントやキッチンカーで飲食物の販売。地元の水産物を使ったメニューもありました。

当サイトで前回、臨海部を取り上げたのは2021年11月23日のレポートで、塩浜三番瀬公園についてのものでした。それ以来、約４年ぶりの臨海部です。そして今は冬晴れの時期ですから、季節的に明るいとはいえないですが、青い海と青い空の風景を写してきました。
写真：１２月７日（日）午前１０時２５分頃～午前１１時１０分頃

塩浜一丁目の護岸に設けられた展望台から船橋・幕張方向。	こちらも塩浜一丁目で、市川漁港の船溜まり越しに市原方向。
塩浜二丁目にある塩浜三番瀬公園で、市川塩浜常夜灯越しに海。この公園へ来たのも約４年ぶりですが、特に変化はありませんでした。また、トイレがないのもそのままで、長時間くつろぐには厳しいところも同じです。	塩浜三丁目、南行徳駅前通りの延長となる道が海に突き当たるところですが、護岸の老朽化で危険ということで柵が設置され立入禁止でした。その柵越しに浦安の埋め立て地方向。